こんにちは。Premium Watch Style、運営者の「T’s」です。
昨今、時計好きの間で最も熱いトピックといえば、やはりロレックスが公式に展開を始めた「認定中古(CPO)」プログラムではないでしょうか。「ロレックス 認定中古 在庫」と検索して、どこに行けばあのお宝に出会えるのか、あるいは「価格が高い」という噂は本当なのか、気になっている方も多いはずです。新品が手に入りにくい「マラソン」状態が続く中、メーカー保証が付いた安心感は計り知れません。
しかし、一般の中古店との違いや、買取・下取りの条件、そして実際の評判など、購入前に解消しておきたい疑問は山のようにありますよね。
- 国内で認定中古(RCPO)の在庫を実際に手に取って確認できる具体的な店舗情報
- 一般の中古相場よりも価格が2割〜4割ほど高く設定されている明確な理由と内訳
- メーカーによる「真正性」の保証や専用付属品がもたらす資産価値への影響
- ロレックス認定中古と一般中古(並行店)、それぞれのメリット・デメリット比較
この記事では、私自身の調査と考察を交えながら、ロレックス認定中古の全貌をどこよりも詳しく、そして分かりやすく解説していきます。
ロレックス認定中古の在庫と店舗情報

まず最初に、皆さんが最も知りたいであろう「物理的にどこに行けば買えるのか」という在庫と店舗の現実について掘り下げていきます。2025年現在、日本国内のすべての正規店(AD)で認定中古が展開されているわけではありません。ロレックスはブランドの価値を維持するため、取り扱い店舗を非常に慎重に選定しています。
- 東京や大阪など国内の取扱店舗
- ネット検索では見えない店頭の現実
- 一般中古との違いや保証のメリット
- 認定中古の評判と購入者の声
- 下取りや買取を利用した購入戦略
東京や大阪など国内の取扱店舗
日本国内において、ロレックス認定中古(Rolex Certified Pre-Owned、以下RCPO)の在庫を確認できるのは、特定の「ブティック」または「旗艦店クラスの正規店」に限られています。私が独自にリサーチした結果、在庫は以下のような戦略的なエリアに集中していることが分かりました。
首都圏エリア(東京)の在庫拠点
まず、日本のマーケットの中心である東京では、ロレックスブティック表参道が筆頭に挙げられます。ここは路面店としての独立した佇まいがあり、認定中古専用のディスプレイエリアが設けられていることが多いです。新品のモダンな空間とは一味違う、歴史を感じさせるラインナップに出会える可能性が高い場所です。
また、銀座や新宿に展開する国内最大級の正規店ネットワークである「レキシア」も外せません。特に銀座本店は、土地柄もあって富裕層からの買取や下取りが活発に行われるため、希少なヴィンテージモデルや金無垢モデルの在庫回転率が高いと推測されます。新宿エリアでは、京王百貨店や髙島屋内のブティックも有力です。百貨店ならではの外商顧客からの良質な下取り品が、そのまま店頭の認定中古在庫として並ぶケースがあるからです。
西日本エリア(大阪・福岡)の在庫拠点
首都圏以外に目を向けると、関西の経済ハブである大阪では大丸梅田店が主要な拠点となっています。インバウンド需要も高いエリアなので、海外からの旅行者が持ち込んだ珍しいモデルが流通する可能性もゼロではありません。
そして九州エリアでは、博多阪急や大丸福岡天神といった店舗がリストアップされています。福岡はアジアの玄関口としての側面もあり、東京とはまた違ったトレンドの在庫が見つかるかもしれません。
現時点では大都市圏に集中していますが、ロレックスのグローバル戦略を見る限り、今後は名古屋、札幌、仙台といった各地方の中核都市にある有力正規店へも順次拡大していくことが予想されます。「近くに店舗がない」という方も、今後の動向には要注目です。
ネット検索では見えない店頭の現実
「公式サイトの在庫リストを見たけれど、欲しいモデルが全然載っていない…」そんな経験をされたことはありませんか?実は、ここにロレックス認定中古の「在庫」に関する大きな落とし穴があります。
はっきり申し上げますと、オンライン上で公開されている在庫リストは、全体の氷山の一角に過ぎません。一部の店舗(表参道ブティックなど)ではウェブサイトで在庫を検索できるシステムを導入していますが、これはあくまで「デジタル・ショールーム」としての役割が強く、すべての在庫がリアルタイムで反映されているわけではないのです。
特に、デイトナ(Ref.116500LNやRef.116520など)やサブマリーナー、GMTマスターIIといった「超人気プロフェッショナルモデル」に関しては、ウェブサイトに掲載される前に店頭で売れてしまうケースが圧倒的に多いのが現実です。これらはいわゆる「サイレント在庫」として扱われ、足繁く店舗に通ってスタッフと信頼関係を築いている常連客や、たまたまそのタイミングに来店したラッキーな顧客に優先的に案内される傾向があります。
「ネットで在庫なしとなっていたから諦める」のは非常にもったいないです。真の良質な個体に出会うためには、アナログですが「店舗へ足を運び、スタッフの方と直接会話をする」ことが、結局のところ最短のルートなのです。
一般中古との違いや保証のメリット

ここで、これから購入を検討する方が最も悩むポイント、「並行輸入店や一般の中古ショップで売られている個体と、認定中古は何が違うのか?」という点について徹底的に比較してみましょう。
最大の違いは、時計のコンディションそのものも去ることながら、「保証の主体(誰が責任を持つか)」にあります。一般の中古時計店で購入した場合、保証はその店舗独自の「ショップ保証」となります。もしそのお店が閉店してしまえば、保証も効力を失います。また、修理の際に純正部品が使われるかどうかも、その店の提携工房の方針に委ねられます。
対してロレックス認定中古(RCPO)は、ロレックス本社が発行する「2年間の国際保証」が付与されます。これは新品購入時の5年保証に次ぐ強力なもので、世界中どこのロレックスサービスセンター(RSC)でも正規のサポートを受けられる権利を意味します。転勤で海外に行くことになっても、その保証は有効なのです。
| 比較項目 | ロレックス認定中古 (RCPO) | 一般中古 (並行・買取店) |
|---|---|---|
| 真正性 | 100%メーカー保証(証明書付) | 店舗の信用度・鑑定眼に依存 |
| メンテナンス | 完全分解掃除・新品純正部品への交換 | 注油のみや、社外パーツ使用の可能性有 |
| 外装仕上げ | メーカー基準のプロポーション維持 | 職人の腕による(痩せ・ダレのリスク) |
| 保証期間 | 2年間(国際保証・ポータビリティ有) | 6ヶ月〜1年(その店舗のみ有効) |
特に近年は「スーパーコピー」と呼ばれる精巧な偽造品が出回っており、プロの鑑定士でも判断に迷うケースがあると聞きます。そんな時代において、「製造元であるロレックスが真正性を保証している」という事実は、何物にも代えがたい安心材料となります。
(出典:Rolex Official Website『Rolex Certified Pre-Owned Programme』)https://www.rolex.com/ja/buying-a-rolex/rolex-certified-pre-owned
認定中古の評判と購入者の声
日本でプログラムが開始されてからまだ日は浅いですが、実際に購入された方や、店頭で実機を見た方の評判は、SNSや口コミサイトを見ても大きく二極化している印象を受けます。
ポジティブな評価:「実用時計としての最高峰」
好意的な意見として最も多いのが、「新品が買えない状況下で、公式に安心して買える選択肢ができたのは素晴らしい」という声です。また、「製造から30年近く経っているモデルなのに、まるで新品のように輝いていて感動した」という、ロレックスの再整備技術(レストア能力)の高さを称賛する声も目立ちます。普段使いする上で、故障のリスクを最小限に抑えたいユーザーにとっては、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。
ネガティブな評価:「ヴィンテージの味が消えている?」
一方で、古くからの時計ファンやコレクターからは、「価格が高すぎる(これについては後述します)」という意見に加え、「文字盤や針が交換されていて、ヴィンテージ特有の味が失われている」という指摘もあります。
ロレックスの認定中古は「機能的な完全性」を目指すため、例えば夜光塗料が劣化して光らなくなった針は、最新のルミノバ夜光の針に交換されることがあります。これを「リフレッシュされて綺麗」と捉えるか、「オリジナリティが損なわれた」と捉えるかは、ユーザーの価値観によって大きく評価が分かれるポイントです。
※「トリチウム夜光の焼け」などを楽しみたいヴィンテージ純粋主義の方には、あえて一般の中古店で「未研磨・パーツ未交換」の個体を探すことをお勧めする場合もあります。
下取りや買取を利用した購入戦略
では、これら認定中古の在庫は一体どこから湧いてくるのでしょうか?その答えの大部分は、正規販売店での「下取り(トレードイン)」にあります。
現在、ロレックスの正規店では、新品購入時や認定中古購入時に、手持ちのロレックスを下取りに出すことが推奨されています。ここに、私たちユーザーにとっての大きな購入戦略が隠されています。もしあなたが「今のモデルに飽きたから買い替えたい」と考えているなら、一般の買取店に持ち込む前に、まずは正規店での下取り査定を検討すべきです。
一般の買取店のように、あちこち回って1円でも高く…といった価格交渉のストレスがありませんし、何より重要なのが「正規店との長期的な関係構築(いわゆる実績作り)」に寄与する点です。あなたが大切に使ってきた時計を正規店に戻し、それが整備されてまた次のオーナーへ渡る。このブランドのエコシステム(循環)に貢献する顧客は、店舗側から見ても非常に大切なお客様と認識されるはずです。
また、下取りに出すことで購入資金の足しになるだけでなく、タイミングが良ければ、通常は店頭に並ばないような認定中古のレアモデルを「下取り交換条件」として紹介してもらえる…なんていう幸運も、絶対にないとは言い切れません。
ロレックス認定中古の在庫モデルと価格

さて、ここからはさらに踏み込んで、具体的なモデルの傾向や、誰もが最も気にしているであろう「お金(価格)」の話を、包み隠さずしていきましょう。
- 価格が高い理由と安心への投資価値
- デイトナなど人気モデルの在庫傾向
- 3年落ちルールと新品同様の整備
- 資産価値を左右する専用付属品
価格が高い理由と安心への投資価値
単刀直入に言います。ロレックス認定中古の価格は、高いです。
一般の中古市場相場(並行店の販売価格)と比較して、モデルにもよりますが、おおよそ20%〜40%ほどの「プレミアム価格」が上乗せされています。中には、新品の定価を大きく超える価格設定のモデルも珍しくありません。
「中古なのに、なぜそんなに高いの?」と憤りを感じる方もいるかもしれませんが、この価格差には明確な論理的根拠とコストが含まれています。
【認定中古の価格に含まれる「見えないコスト」】
- 完全なオーバーホール費用: 通常、ロレックスの正規オーバーホールには基本料金だけで6万〜10万円程度かかります。RCPOはこの費用が最初から含まれています。
- 部品交換の許容基準: 一般の中古店なら「磨き」で済ませるような傷や、動作するが摩耗している部品を、ロレックス基準では惜しげもなく新品の純正部品に交換します。この部品代が価格に転嫁されています。
- 真正性保証と国際保証: 専門技術者による鑑定コストと、購入後2年間の無償修理を保証するための「保険料」的なコストです。
- ブランドプレミアム: 「Rolex Certified」というタグそのものが持つ、将来的なリセールバリューへの上乗せ効果です。
つまり、単に「モノが高い」のではなく、「購入後の維持費や安心、そして将来の資産価値を前払いしている」と考えるのが妥当です。並行店で安く買ったものの、すぐに調子が悪くなって修理に出したら高額な請求が来た…という「安物買いの銭失い」のリスクを完全に排除できる。その「保険代」として20%〜40%の上乗せをどう捉えるかが、購入の分かれ目になります。
デイトナなど人気モデルの在庫傾向

実際に店頭やリストに並ぶ在庫モデルを分析していくと、現行モデルの中古だけでなく、生産終了した一世代〜二世代前の「ネオ・ヴィンテージ」と呼ばれるモデルが豊富に含まれていることに気づきます。
特に注目なのが、コスモグラフ デイトナのRef.116520です。現行の一つ前の世代で、ステンレスベゼルを持つ最後のモデルとして価格高騰が続いています。このモデルはベゼルが鏡面仕上げのため、一般の中古市場では傷だらけの個体が多いのですが、認定中古であればメーカーの高度な研磨技術で驚くほど美しく仕上げられています。
また、サブマリーナーの5桁リファレンス(Ref.16610や14060)も人気です。現行のセラミックベゼルにはない、アルミベゼル特有のシャープで軽快な着け心地を、新品同様の機械コンディションで楽しめる。これは、ある意味で新品を買うよりも贅沢な体験と言えるかもしれません。
このように、ロレックスは過去のアーカイブを単なる「古い時計」ではなく、「資産価値のある名品」として再定義し、在庫ラインナップを構築しているように見受けられます。
3年落ちルールと新品同様の整備

ロレックス認定中古プログラムには、一つの厳格なルールが存在します。それは、「正規店での一次販売から少なくとも3年以上が経過したモデルのみを認定の対象とする」というものです。
これは、新品を購入してすぐに認定中古として高値で売却しようとする「転売ヤー(フリッパー)」による市場の混乱を防ぐための策ですが、私たち純粋な時計ファンにとっては「程よく市場評価が定まった名作」に出会えるチャンスでもあります。
3年という月日は、時計の機械(ムーブメント)にとってはオーバーホールの時期に差し掛かるタイミングでもあります。認定中古として販売される個体は、ロレックスの時計技術者によってムーブメントが完全に分解・洗浄・注油され、精度は新品出荷時と同等の基準まで厳格に調整されます。
外装に関しても、単にピカピカにするだけでなく、ケースのエッジ(角)を丸めないように、ヘアライン仕上げの向き一つに至るまで、オリジナルの美学を忠実に再現する仕上げが施されます。「中古」という言葉から連想される使用感を一切感じさせない、圧倒的なクオリティコントロールこそが、ロレックスのプライドなのです。
資産価値を左右する専用付属品

将来的な「資産価値」や「リセールバリュー」を重視する方にとって、認定中古(RCPO)に付属する専用のアイテムは見逃せないポイントです。
RCPOを購入すると、新品時の緑色の保証書とは異なる、ベージュまたはホワイトを基調とした「Rolex Certified Pre-Owned ギャランティカード」が発行されます。さらに、「Rolex Certified Pre-Owned」の文字が刻まれた専用のタグ(シール)や、専用の保管ポーチ、保証マニュアルが付属します。
これらは単なるオマケではありません。時計コレクターの世界では、付属品の有無が評価額を数万円、時には数十万円単位で左右します。この専用ギャランティカードがあるということは、その個体が「メーカーの厳格な基準をクリアした真正品である」という履歴が永続的に証明されることを意味します。
もし将来、あなたがその時計を手放すことになった時、一般の中古品よりも「元・認定中古」という履歴付きの個体の方が高く評価される可能性は極めて高いでしょう。次のオーナーにとっても、それが最強の安心材料になるからです。
総括:ロレックス認定中古の在庫と出会う鍵
最後までお読みいただき、ありがとうございます。ロレックス認定中古の在庫の実情や、その価格の裏側にある価値について、理解を深めていただけたでしょうか。
結論として、在庫は「出会い」であり「タイミング」です。ネットの情報をチェックするのも大切ですが、真に価値ある一本に出会うためには、表参道や銀座、大阪、福岡といった主要拠点のブティックに足を運び、実物を手に取ってみることが最良かつ唯一の戦略です。
価格は確かに安くはありません。しかし、それは偽物のリスクに怯えることなく、最高のコンディションで時計を使い続けられるという「安心への投資」です。3年落ち以上の「ネオ・ヴィンテージ」の名作たちを、メーカー保証付きで楽しめるのは、世界広しといえどもロレックス認定中古だけの特権です。
ぜひ、あなたも店舗へ足を運び、歴史を刻んできた名品との「運命の出会い」を探してみてください。その時計は、きっとあなたの人生の良きパートナーとなるはずです。
※本記事に記載されている店舗情報、在庫状況、価格傾向などは執筆時点(2025年)の情報に基づいています。市場の流動性により状況は常に変動する可能性がありますので、最新かつ正確な情報は必ず各正規販売店にて直接ご確認ください。
